« 2013年6月 | メイン | 2013年11月 »

2013年10月 アーカイブ

2013年10月25日

CreaseTool(折り目ツール)

Mayaの折り目ツールを試してみました。
スムーズ化したときに選択したエッジだけ折り目を調整できるツールです。

スムーズ化する前の形状。折り目を付けるところは太線にしてます。
mayaCreaseTool01.jpg

スムーズ後。
mayaCreaseTool02.jpg
どこまでエッジを立てるかはエッジ選択時に調整できますが後からできないっぽい。
エッジを立てた後に法線は調整しないとエッジを立てたところもソフトエッジになってしまうようです。

ヒストリーを残しておけば折り目ツールの有効無効は切り替えできますね。
折り目ツールを切るとこうなります。
mayaCreaseTool03.jpg

凸面の角に使ってみましたが、次はエッジを面の奥に押し込んだ場合も見てみましょう。

継ぎ目やシワを作るときに、こういったモデリングをしますね。
mayaCreaseTool04.jpg
これは押し込んだエッジに折り目ツールを使いました。左が元の状態。右がスムーズ後。

折り目を使ったものと使わなかった場合を比較します。
mayaCreaseTool05.jpg
左がスムーズ前。
中は折り目ツールを使わないスムーズ後。谷の深さが浅くなって底が丸まるのでライン状に底の部分が明るく見えてしまいます。
右は折り目ツールを使ったスムーズ後。谷の深さはスムーズ前と同じでい底は鋭角になるので全く見えません。

折り目を付けてヒストリーを切ると折り目が入った状態で確定されるようです。

2013年10月26日

Bevel

分割線の違いによるべベルの検証をしてみました。
台形で一部が高くなっているモデルの3箇所のエッジに大きくベベルを入れてみます。
二箇所が凸エッジでを丸めるベベルで、一箇所は凹エッジで反る方向のベベルになります。

丸める側の側面にはエッジがなく、反る箇所から側面にエッジが二本走っているとき。
mayaBevel_01.jpg
凹エッジは反る分割ですが、側面に複雑なエッジが作られます。
側面にエッジが走っていない凸エッジは、丸める範囲に一本斜めエッジを作ってしまいます。角度的に垂直方向が鋭角になって辛そう。

反る箇所の水平なエッジを消してエッジを一本にしてみると。
mayaBevel_02.jpg
凹エッジは元あったエッジの方へ収束した三角形を分割数の分だけ作っているのがわかります。

側面は平面なのですべてのエッジを消してみました。
mayaBevel_03.jpg
反ったところは外側にえらのような面を作ってしまいます。

各エッジからこのようなエッジを入れてみました。各角から側面に一本エッジが走る側面です。
mayaBevel_04.jpg
比較的素直に放射線状のエッジを作りまが、凸エッジ側は面の途中に勝手にポイントを作ってしまいます。
凹面は両端のエッジが細く密集してきつい角度になります。

側面の作られたポイントを中心のところにスナップしてからマージして整理し、波打ったサイドラインのエッジに角を丸めるためのベベルをしてみました。
mayaBevel_05.jpg
サイドラインのベベルが凸面は素直な扇形エッジなので問題ないですが、反った側は無理な角度に分割線が走って均等な幅にならず変形してます。

このモデルの側面は平面なので側面のエッジをすべて捨ててからサイドラインのベベルしてみました。
mayaBevel_06.jpg
サイドラインがきれいにベベルできました。側面に分割線を入れたい場合はベベルしてからエッジを足した方が良さそうです。

2013年10月27日

Bevelを使ったヒンジの制作

ドアのヒンジなどをベベルを主に使ってモデリングしてみます。
mayaBevel_hinge05.jpg

ポリゴンプリミティブの立方体から押し出しやアペンドポリゴンツールを使って下の左画像のような形状を作ります。円筒になる部分は上から見て正方形で十字に分割線がに入っています。
組み合わせるヒンジはコピーしたものを上下180度回転すればできます。
ヒンジの円筒部分はベベルで作ります。下の右画像のように丸めたいエッジを選びます。
mayaBevel_hinge01.jpg

ベベルのオプションは幅を1.0にします
mayaBevel_hinge02.jpg

ベベルを幅1.0でかけるとこのように円筒形になります。
斜めに(菱形)エッジを作ってしまうので、それは選択して消します。
mayaBevel_hinge03.jpg

角の丸めか面取り(角のハイライト出したい)をしたいところを選択します。
こちらは幅0.1くらいでセグメントも少なくしてベベルします。
mayaBevel_hinge04.jpg
簡単なヒンジパーツができました(右画像)。
この二つを合わせれば一番上の画像ようなヒンジができあがりです。円筒中心にピボットを持っていけば回転中心になります。
ここでは最初に出したキューブがヒンジの円筒部分になるようモデリングしたので、ピボットはそのまま円筒の中心になりました。

このあとヒンジ円筒部分の上下のキャップや。開いた部分にねじ穴を追加すればそれらしくなると思います。

2013年10月28日

Polygon Modeling スムーズを使うか使わないかでの制作方法の違い

ポリゴンのモデリングをする上で、ある程度ルールとしている事があります。
これはスムーズ化してレンダリングするものか、スムーズ化をしないものかで違います。

【スムーズを使うモデルの場合】
■面の画数
できるだけ4角形ポリゴンのみで制作しますが、それだけでは困難な場合は面に無理な角度がつかない部分に5角形を作ります。3角形ポリゴンはできるかぎり避けます。どうしても4角と3角に別れてしまうなら、3角形になる面のエッジのどこかを外して隣のポリゴンとあわせた5角形にします。6角形になる場合は基本的には4角形二つに分けます。
■ エッジの本数
基本は十字型に4本が一点に集まるか、それ以下の3本が一点に集まるように努力して、最高5本以上のエッジが交わるポイントは作らないようにします。それ以上のエッジが集まるのが避けられないポイントが発生した場合は、そのポイントをできるだけ平坦にします。

【スムーズを使わないモデルの場合】
■ 面の画数
基本的に3角形か4角形ポリゴンを使う。4角形以上のポリゴン面はできるだけ平面にする。完全な平面ならば5角形以上の多角形でも大丈夫なので使用可能。曲がった4角形の面ができた場合は、折り曲げたい方向にエッジを入れて3角ポリゴンに分けます。
■法線
角を立てたいエッジか、滑らかにしたいエッジか、注意深くチェックして「法線角度の設定」や、選択したエッジの「ハードエッジ」「ソフトエッジ」でエッジの処理を明快に指定する。

【スムーズ化するものとしないものでルールを変える理由】
■スムーズすればMayaが全ての面を4角形ポリゴンで細分化するので、多角形があっても4角形されます。但し、4角形に細分化される元となる分割が4角形ならば素直に細分化されるので破綻がなく理想的なのでできるだけ4角形を使う訳です。
■スムーズ化しないものに3角ポリゴンを使うのは、レンダリングの時にそのままの3角ポリゴンになるからです。ねじれたような4角ポリゴンならば折り曲げたい方向へエッジを入れて3角ポリゴン2枚に分けてしまいます。

下の画像は顔の(スムーズ化する)モデルですが、殆ど4角形で、所々に5角形があります。その5角形はできるだけ平面的のポリゴンにしています。そして分割線は5本以上集まるポイントがないように作っています。
左画像は元の状態。右画像はスムーズ表示にしたものです。
polygonfaceModel_01.jpg
よく見ると3角形がほんの僅かありますが、そこは3角型の方が結果が良かったので残しています。

作例画像に人の顔を使っていますが、以上の事はポリゴンモデリング全般で決めている事です。
スムーズを使うか使わないかでモデリング方法が違とという話をしましたが、柔軟に考えて下さい。このルールはケースバイケースで変えています。作りたい形がレンダリング時に破綻がでないようにするにはどうしようかというのはその都度考えなければならないことはよくあります。

About 2013年10月

2013年10月にブログ「usm's blog」に投稿されたすべてのエントリーです。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

前のアーカイブは2013年6月です。

次のアーカイブは2013年11月です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。